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第99回 ~役員報酬の改定は新事業年度開始から3ヶ月以内~

九州福岡の税理士法人サムライズです。

令和5年のスタートです。気持ちも新たに頑張りましょう。

さて、今回は役員報酬の改定はいつ行うのかについてです。

 

 

取締役の報酬の改定(法人税法の観点から)

 取締役の報酬は、「定款に定めのないときは、株主総会の決議によって定める」と会社法で規定されています。これはお手盛りによる弊害を防ぐためです。

 さらに、法人税法では、役員(=取締役の他、税法上のみなし役員も含みます)に対する報酬は、定期同額給与でなければ損金算入されません。

 役員報酬の増減で法人の利益操作をすることを防止するためです。

 そして、その改定は事業年度開始の日から3か月以内にされたものでなければ損金不算入となります。

 

新報酬決定後の改定

 一般的には、定款の変更ではなく、決算承認が行われる定時株主総会で役員報酬の改定が決議されることになると思われます。そして定時株主総会は、会社ごとに決算を締める所要時間を鑑みて、たとえば2か月目の25日前後などと、ほぼ毎年同じ時期に開催されているものと思われます。

 もし、新規の大きな売上が発生し会社の利益増が予想できる場合において、1か月でも早く役員報酬の増額をしたいと考えたときには、定時株主総会を前倒しするか、臨時株主総会を開催して、新事業年度1か月目から増額した役員報酬を適用させることもできます。

 また逆に、存外に顧客の離脱(=顧客の倒産もままあります)など不測の事態が発生し、計画していた売上と利益が大幅に減るような事態となった場合にも、事業開始3か月以内であれば、減額改定もできます。

 この3か月という期限を超えた増・減額改定は、法人税法における損金不算入となります。

 しかしながら、個々の事情に照らし、税務上の取り扱いが判断されますので、業績等の悪化により役員給与の額を減額することをご検討の際は、顧問税理士とよく相談してください。

 

社会保険料月額変更の影響も考慮のこと

 役員報酬の増減は会社の損益に影響しますが、もしその増減の幅が大きければ(=社会保険の標準報酬の等級が2以上変動する場合)、会社負担の社会保険料の金額も増減します。

 そのため、役員報酬額の増減について検討する際は、社会保険料の増減の影響も踏まえた上でのシミュレーションが必要です。

 

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